JP Acrylic

ガイド

アクリル陳列と照明:LED一択になる理由

アクリルの展示に照明を組み合わせる時の注意点。熱で歪む仕組み、色温度と演色性の選び方、アクリルが側面発光で見せる特性まで発注前に押さえます。

商品・ケアチーム最終更新 2026-09-18

熱変形の入口

熱変形の入口 — アクリルは長期間光にさらされると80℃手前から軟化が始まり、もう少し低い温度でも継続すれば反りが残ります。白熱灯やハロゲンの直近は容易にこの範囲に入るため、陳列照明は発熱の小さいLEDが実質一択になります。

側面発光

側面発光 — アクリルは端面から光を入れると内部で全反射しながら進み、加工した面や印刷面が明るく浮かびます。サインや価格表示で見る「縁から光る」効果がこれです。研削・レーザー加工した面にだけ光を出させる設計が一般的で、板厚と加工位置が効果を決めます。

展示用途でよくある色の選び方
宝飾・メタル・白主体の商品昼光色寄り(高め)で輪郭くっきり
食品・化粧・温かみを見せたい商品電球色寄り(低め)で色を落ち着かせる
棚全体を均一に照らす拡散タイプのバーを面間で分割
側面発光を使う端面加工位置を図面で確定してから製作

照明選びは「熱・色・光の入れ方」の三つだけ

アクリルの陳列に照明を載せる判断は、難しく見えて三つの軸です。まず熱。アクリルの手前で軟化が始まる温度に照明が継続的に触れていないか。次に色。載せる商品の色柄が「信頼できる形で」見えるか、つまり演色性を商品面で確保しているか。最後に入れ方。面を直接照らすのか、端面から入れて側面発光で見せるのか。最後の選び方だけ、設計図の加工位置が先、製作が後になります。

側面発光は加工面だけに光を出させる

アクリルの内側を伝う光は、研磨していない面・研削面・レーザー面・印刷面といった「乱れ」のある所で逃げて明るく見えます。サインで見る縁の光はほぼ全部この仕組みで、板を光の配管として使っているだけです。効かせるコツは加工位置の設計で、板厚が太いほど光量は食われます。試作一品で「どこが光ってどこが光らないか」を確認してから量産する価値が最も高いのがこの用途です。

清掃と照明は同じ失敗の系列にある

清掃の話で「ガラスクリーナーが割れを生む」と書きましたが、照明でも破綻点は同じです。面を強く締め付ける固定、熱を逃がさない構成、薬品での清拭。陳列具の故障は、材料の限界ではなく取回しの設計で来ます。サンプルを照明ごと一晩点けたまま置いて、朝に反りと隙を見る。それだけで、量産後の「付けたら曲がった」は無くなります。

演色性(CRI)は高いほうがいいですか?

色の判断が購入決策になる商品ほど効きます。化粧品や布・宝飾のように「実物の色」が信頼に直結する棚では、演色性の低い照明は実物とショーウィンドウを別物に見せ、返品と不信を生みます。通路の一般照明より、商品面の数値を優先してください。

バーライトを直接アクリルに固定していいですか?

発熱と固定の2点を確認します。LEDとはいえ放熱側の温度は上がるので、接触面に熱を逃がす固定方法(面一埋め込み・放熱を逃がすスペーサ)を図面で決め、アクリル面への直貼り発熱を避けます。固定具が板面に応力を入れると、後述の清掃の話と同じ筋で割れの話につながります。